スーツのクリーニング頻度はどの位がいいか
普段来ているスーツってどの位の頻度でクリーニングに出せばいいの?と素朴な疑問を持たれている方が多いようです。クリーニング屋である当店にも、尋ねられる方がいらっしゃいます。
クリーニングの頻度・タイミングは、どの程度着用したかによります。
クリーニングに出す頻度の前に、普段どのようにスーツを着用しているかがポイントになります。
同じスーツを連日続けて着ると、傷みやすいんですね。スーツに限った話ではないのですが、着用しないで休ませる日が必要になります。
おすすめは、3着のスーツをローテーションで着ることです。そうすると、1着につき最低2日間休ませることが出来ます。
当然、着ているスーツと3日に1回着るスーツでは、クリーニングに出す頻度は変わってきますよね。
さて、クリーニングに出すタイミングですが、ご自身でアイロンなどされていない場合、ズボンの前の線が段々無くなってきますよね。
見栄えが良くないですし、線が無くなりかけてきたらクリーニングに出すことをおすすめします。
これも営業で外をまわる人と、内勤する人など1日の活動量によって変わりますが5~7日位でしょうか。
また、夏場は汗をかくので、クリーニングの頻度を短くした方がいいです。特に、スーツを触っただけでゴワゴワするなと感じたら、かなり汗が蓄積しています。
通常のドライクリーニングでは、汗はほとんど取れないので、ウエットクリーニングや汗抜き加工などを利用しましょう。
↓ドライクリーニングした後の、一見綺麗なスーツをぬるま湯で汗を抜いた後↓
色を見ればわかりますよね!ドライクリーニングしても、これだけの汗やホコリ、汚れが出てくるんです。
利用されるクリーニング屋さんに、尋ねてみるといいと思います。大抵はオプションメニューにあります。
続いては、オプションメニューなど、クリーニングの値段についてお話ししたいと思います。
スーツのクリーニング代、値段について
クリーニングの値段ってクリーニング屋さんによってピンからキリまであり、何が違うのかわかりにくいですよね。
ここでは、クリーニングの質についてと、オプションメニューについてご紹介します。
クリーニングの質によって違い
そもそもスーツのクリーニングってどうやってるの?と改めて聞かれても分からない方が多いです。
水では洗わない、専用の機械を使いドライクリーニングを行います。ドライクリーニングにも種類がいくつかあります。
1番多いのが石油系の溶剤を使い、洗ってから乾燥機で乾燥させます。
ここで出てくる、溶剤がどの位いいものを、そしていい状態で管理しているかが品質に関わってきます。
しかし、例えばですが、飲食店の揚げ物屋さんがどんな油を、どの位使いまわししているかわからないように、溶剤の確認は難しいです。
続いては仕上りの質です。これは、クリーニング屋さんによってこだわりが違います。また、目に見えて違うのがここです。
しわの状態や立体感など、仕上げ方次第で変わってきます。
クリーニング屋さんにとっては、溶剤へのこだわりと、仕上げ方のこだわりで値段を決めている場合が多いです。
染みや汚れ落とし、クリーニング屋さんの規模によっても違いがありますが、後の項目で詳しくご紹介します。
オプションメニューによっての違い
クリーニング屋さんには沢山のオプションメニューがあります。
- 汗抜き加工
- ウエットクリーニング
- 撥水加工
- 折り目加工
- デラックス仕上げ
- 染み抜き
- 宅配
- 保管
- 修理
- 当日仕上げ
などオプションの名前はお店によって違います。サービスの品質もお店によって千差万別です。
このようなオプションメニューを、クリーニング代に含めている場合もあります。
例えばボタンが取れているので付けてあげるなどです。その品物に限った事ですが、これで原価が100円、200円違ってきます。
そういったところも含めて、値段と品質がご自身位にとって合っているかを見極めてクリーニング屋さんを選びたいですね。
次の項目では、クリーニングを頼んでから出来上がるまでの日数についてのお話しです。これもクリーニング屋さんを選ぶポイントになりますので、是非知っておいて欲しいことです。
クリーニングの日数はどの位かかるか
スーツのクリーニングを今すぐやって!と言われてたとします。
お金の事を抜きにして、その品物だけに集中すれば、90分で出来ます。
これが最短ですが、実際は検品して仕分けして、他の品物との兼ね合いもあるので通常は、翌日以降になります。
個人店か大型チェーン店か
まず、規模によって扱っている品物の数が違うので、仕上りの日数にも関係してきます。
個人店で受付と工場が一体型のユニット型と呼ばれるお店の場合、別の場所(工場)に届けるといった必要がないです。
また、品物の数も限られているので管理がしやすく融通も利きます。
その為、翌日や場合によっては当日に受け渡しも可能です。
それに対して、大型チェーン店の場合は、5~10店舗の品物を工場の1つに集め、まとめてクリーニングしているので、日数がしっかりとルール決めされている場合がほとんどです。
取り決め外の個別の要望は、難しいかもしれません。
季節によっての違い
クリーニング屋さんが忙しい時期は・・・そう、コートやセーター、毛布が必要なくなった時期です。
そういった時期は、品物の数が10倍位増えるので、全てを同じ日にクリーニング完了させるといったことは不可能です。
その為、仕上りの日数は普段よりも伸びる場合があります。
当日仕上げが可能か
クリーニング屋さんによって、特に個人店では、要望によって当日仕上げを受け付けています。別途有料オプションの場合もありますので、お店に問い合わせてみるのがいいでしょう。
次の項では、染みや汚れについてご紹介します。仕上りの日数にも関係しますので、合わせて確認してください。
スーツに染みが付いていたら
スーツをクリーニングに出したのに、戻ってきたら染みが落ちていなかったといった経験はありませんか?
ドライクリーニングは、有機溶剤を使うので油を溶かす力はありますが、汗などの水溶性の汚れを落とす力は弱いのです。
その為、残念ながらクリーニングに出したら全て綺麗になる訳ではありません。
染みがあったら、クリーニングの受付時に確認をしておきましょう。
染みの扱いがクリーニング屋さんによって違いますので、受付で確認する必要があります。
多くのクリーニング屋さんでは、染みを落とすのに「染み抜き」として別料金にしています。ただ、簡単に落とせる染みは無料で行っていたり、クリーニング料金に染み抜き代が含まれている場合もあります。
また、染み抜きはその原因(何の染みか)や大きさ、付着した衣類の素材、経過日数によって落とす難易度が変わってきます。
簡単なものは数十秒ですが、難しいものになると数時間かかる場合もあります。
染みについての確認ポイント
- 染み抜きをやっているか、有料オプションかどうか
- 完全に染みが落ちなくても、料金がかかるかどうか
- 受付時に金額が算出でき前払いなのか、結果次第の後払いなのかどうか
- 前払いの場合、納得できなかったら返金してもらえるかどうか
- 時間がかかる場合があるので、仕上がり日がいつになるか
染みの扱いは、確認をしておかないとトラブルの原因になりますので、きちんと受付けの人に聞くのがいいでしょう。
クリーニングして、きれいになっても保管の仕方では大切なスーツをダメにしてしまう場合があります。次の項でご紹介します。
スーツのクリーニング後の保管方法
スーツがクリーニングから返ってくると、ハンガーにかかってビニールがかぶせてありますよね。
そのビニールは、クローゼットで保管する為のものでは無いってご存知でしたか?
クリーニング屋さんで被せてくれるビニールは、配送などで汚れてしまわないようにするためのものです。
自宅に持ち帰ったら、ビニールを取り除きましょう。
普段着用するスーツでも、シーズンが終わって保管するスーツでも、風通しを良くしてハンガーに掛けておく事をおすすめします。
ビニールがかかっていると、湿気の影響を受けやすくカビなどの原因になります。
また、クリーニング前には無かった汚れや傷を半年後や1年後に見つけても、クリーニング屋さんで対応してもらうのは難しいでしょう。
そういった確認も含めて、ビニールを取り状態を確認しましょう。
まとめ
- スーツのクリーニングの頻度は着用する回数や活動量によって変えた方いいです。そして、汗をかいたら早めに汗抜き加工などで対応してもらうといいでしょう。
- クリーニング代は、クリーニング屋さんのこだわる品質やオプションメニューによって差があります。
- クリーニングの日数・仕上がり日は、個人店か大型チェーン店か、季節によっても変わります。
- 染みについては、クリーニングしただけでは落ちないものが多くあるので、理解した上でクリーニングを利用する必要があります。
- クリーニング後は、包装されているビニールをすぐに取りスーツの状態を確認しましょう。
- 繰り返しになりますが、クリーニング屋さんによって金額もサービスの内容も違います。受付の際に確認したり、試しに1度利用してみる事をおすすめします。
この記事を読んで、ご自身に合ったクリーニング屋さんを見つけるきっかけになれば幸いです。